パージ剤の役割

パージ剤の役割は成形機内に残った異物をPurge(除去)する事に有ります。

樹脂成型では成型機を使って樹脂を溶融して成型加工をする訳ですが、

1)使用する樹脂の樹脂種を替える時には、前の樹脂の残留分と次の樹脂の置き換えに切り替えロスが発生します。

 

2)成形機内に異常が有ると成形機内を掃除する必要が出てきます。 

 

何年か前の、おおらかな時代は経済的にその様なロスも必要悪的な考え方で、ロスをなくす事よりも、生産を安定的に継続する事に力点が置かれて居ましたが、最近ではロス低減は生産同様生産性の向上に資する事が認識されて、ある意味単純な継続より重要視されて居ます。

 

もともとパージ剤が使われる様に成ったのは樹脂生産の時に副生する高分子分を使って分子量の少ない樹脂を系内から排除すると言う、高分子の硬さを利用したもので、従来のパージ剤はこの考え方の延長上で開発された物でした。従って従来のパージ剤は押し出しパージ以外の機能は持っていませんでした。

OKパージ21は単純な成形機のお掃除以外にも次の様な機能を持っています。

 

A)   パージ剤として

焼きつき樹脂(ヤケ)の除去、清掃

    樹脂焼けの状況によっては、一般的なパージ剤での完全剥離は  

    難しい。

 

B)   置換剤として

 

次のような場合、成形機シリンダーにOKパージ21を充満する事によって酸化による炭化物の生成を防止出来る。

1.シリンダー温度を次に使用する樹脂に合わせ、段取りを進める時
2.長時間樹脂を入れたまま成形機を止める時(加温状態の時も)
3.次に使用する樹脂のMFRが高い時、融点が大きく変わる時

 

C) クリーニング剤として

スクリュー、シリンダー等を分解洗浄する前後にOKパージで系内洗浄=作業が大幅に簡単になる。

特に繰り返しクリーニング(定期洗浄)をしていると、樹脂焼けし難い、焼けが剥離し易く成る効果が得られます。